香港株全般

香港株の高配当銘柄といえば、高速道路・銀行・通信です。特に安心して保有できるのが高速道路銘柄で江蘇高速道路と深セン高速道路を購入以来ずっと持っています。銀行銘柄も安全性が高くお勧めです。しかし、HSBCが20年の配当停止を突然発表するなど絶対安全とは言い切れません。

配当金ライフでポートフォリオの一角に入れたい香港株について記載していきます。

☆まとめ

  • 手数料、使い易さの点で香港株はマネックス証券と楽天証券が良い
  • 高配当銘柄は高速道路、銀行、通信分野
  • 株価急落時は絶好の仕込みのチャンス

1. 香港株の取引

中国市場

香港、深セン、上海の3市場から成ります。はじめて中国株を取り扱うなら香港市場の銘柄から選ぶのが無難だと思います。

証券会社

香港市場の銘柄は、多くの證券会社が取り扱っています。例を挙げると、マネックス証券、楽天証券、SBI証券、内藤証券など。

私は上記全ての証券会社で中国株を購入しましたが、マネックス証券が操作しやすいため愛用しています。口座開設および維持に手数料が掛からないため、すべて開設し自分好みの証券会社を利用するのも良いと思います。

手数料

どの証券会社もほとんど差はありません。だいたい、購入金額の1%くらいです。 内藤証券は他より高めですが、銘柄レポートが充実しており、本土株(深セン、上海市場)を取り扱っているので重宝しています。

配当金及び外国税

年1回ないし、2回の配当を出す会社がほとんどです。年1回の場合は5~8月、年2回の場合は春と秋が多いですが、米国や日本のように毎年決まった月に配当が支払われるわけではありません。

10年前と比べて配当利回りは下がっていますが、5%を超える銘柄もあるので検討に値すると思います。注意点は外国税が10%掛かるので同じ5%でも日本株より手取りが少なくなってしまいます。

2. 高配当銘柄

中国株の高配当銘柄といえば、高速道路・銀行・通信といったところです。10年ぐらい前までは電力、石油、非鉄銘柄が高配当でしたが、ここ最近は2%前後に下がり、魅力が失われてしまいました。

また、高成長が続くIT・消費関連も配当よりも成長にお金を配分しているので除外しています。

以下の配当利回りは20年4月13日の値、配当月は19年の配当支給日を表しています。

【高速道路 】

市場コード 銘柄名 配当利回り 配当月
00177 江蘇高速道路 6.11% 7月
00548 深セン高速道路 5.04% 7月
00576 浙江高速道路 7.61% 7月
00995 安徽高速道路 6.63% 7月

 

中国各地域の高速道路会社です。日本で言うとNEXCO中日本の株式会社版になります。どの銘柄も4~6%の高配当で、自分が中国株を始めた2000年初期より高配当を維持しています。

安心して保有できるので江蘇高速道路と深セン高速道路を購入以来ずっと持っています。(発展の恩恵が多い地域で選んでいますが、他の銘柄でもあまり変わらない印象です)

既に配当だけで購買金額を上回り、実質タダで手に入った株になっており、多少の値下がりには気にならなくなりました。配当は年1回で5~8月に入金されます。

【銀行】

市場コード 銘柄名 配当利回り 配当月
00005 HSBC 6.16% → 0% 1月 / 4月 / 7月 /10月
01288 中国農業銀行 6.33% 7月
01398 中国工商銀行 5.53% 7月
03988 中国銀行 6.93% 6月

 

どの銀行も上場廃止の可能性が低く長期保有できる銘柄です。特にHSBCは中国以外にも展開しており、業績の安定性は群を抜いています。年間の配当も4回あり、私が大事に保有している銘柄です。上記以外の銀行も軒並み高配当なので個人の自由でいいと思います。

※20年4月1日の日本経済新聞でHSBCは英金融当局の要請を受け20年の配当を中止するとの掲載がありました。新型コロナウイルス問題への融資等に対する危機対応を優先させるため株主還元を取りやめるとのことです。

【通信】

市場コード 銘柄名 配当利回り 配当月
00941 中国移動 5.28% 6月 / 9月
01045 亜太衛星 7.50% 6月 / 10月
01883 中信国際電訊 7.09% 6月 / 9月

 

日本ではNTT、KDDI、ソフトバンク、米国ではAT&T、ベライゾンが高配当銘柄になっているのを見ると、高配当銘柄であるのも納得できます。今回のコロナショックでも業績に影響は少ない業種なので安定配当が期待できると思います。

3. 失敗銘柄

昔は高配当だったのに・・・・ 自分にとっていい勉強になった銘柄群です。

◆ 中国石油天然気(00857)

国営石油会社の一角。2000年代前半は配当が毎年10%近くありましたが、リーマンショックで株価暴落と配当利回り急減のダブルパンチ。

欧米の石油メジャーと比べて安定感がないことを実感しました・・・・

◆ 江西銅業(00358)

国営銅生産会社。インフラ整備で大きく業績を伸ばし、配当利回りも5-10%ありましたが、国の成長率低下と共に魅力が薄れました。現在は配当利回り2%以下で長期保有銘柄には向かない業種でした。

◆華能国際電力(00902)

電力会社大手。日本同様に長期保有向きと考えていましたが、10年ぐらい前から2%前後の低配当株に。ただ、大唐国際発電(00991)は配当利回り6%を超えるので銘柄選定が重要でした。

4. 暴落時に仕込みたい銘柄

GDPで近い将来、米国を追い越す中国はとても魅力があります。しかしながら、景気のサイクルは不可避ですので次の暴落時は上記の高配当銘柄以外に値上がりを見込める銘柄も仕込み予定です。

くろいぬが狙うのはネット通販大手の『アリババ集団』です。

中国でも有名百貨店が相次ぎ経営難となり、ネット通販に置き換わってきました。また同業2位の『京東集団』のシェアを奪い、断トツの存在感を持つ『アリババ集団』は期待できる銘柄だと思います。

『アリババ集団』は19年6月時点ではニューヨーク証券取引所のみに上場していますが、香港取引所でも近々上場予定です。株式分割して株価を引き下げるとの報道がありますので売買しやすくなるのが助かります。

私の経験が皆さんの役に少しでも立てば幸いです。金融資産を少しでも効率的に運用してゆとりある生活につながればと思います。