コロナワクチンの接種が各国で始まり、欧米では新規感染者数が大幅に減ってきました。まだまだ油断はできませんが、やっと終息の兆しが見えてきましたね。
株式市場は早くもコロナ終息を見込んで活況になっています。少しバブルの様相を帯びてきたため銘柄選びは慎重に行おうと思います。
中国株(香港・本土)は3~7月に配当権利確定銘柄が多く、今年から配当金を狙う人には良い時期だと思います。株価は2月下旬の米国株の急落を機に調整局面に差し掛かっており、銘柄選択を入念に行いたいと思います。
先日の記事で中国の銀行株を幾つか取り上げました。今回は銀行以外の高配当銘柄で消費財・運輸・石炭・建設業に焦点を当てて取り上げました。コロナショックから一足早く回復した中国でも配当状況にばらつきがありますのでそれらを紹介していきます。
☆中国(香港・本土)の消費財銘柄 株価は2/26
銘柄 | 配当利回り | 株価 |
恒安国際集団 (01044) | 5.03% | 53.7 HKD |
日常生活に欠かせない衛生商品を扱う恒安国際集団 (01044)が高配当銘柄でした。同銘柄は投資家の人気が高くて何年も株価が高騰し手が出せませんでした。しかし、ようやく手ごろな価格に落ち着いたため配当金ライフの保有銘柄に加えるタイミングを検討していきます。
☆中国(香港・本土)の運輸サービス銘柄
銘柄 | 配当利回り | 株価 |
中国鉄路通信信号 (03969) | 6.85% | 3.21 HKD |
中国中車 (01766) | 4.31% | 3.71 HKD |
招商局港口 (00144) | 6.72% | 11.3 HKD |
中遠海運国際香港 (00517) | 6.97% | 2.44 HKD |
中国は鉄道事業に力を入れており、圧倒的なコスト競争力で急速にシェアを広げています。その恩恵を受けるのが中国鉄路通信信号 (03969)と中国中車 (01766)です。特に運行システムを手掛ける中国鉄路通信信号 (03969)は鉄道整備後も継続的にメンテナンス契約で収益確保できることから長期の高配当を期待できると考えています。
また、輸出入に欠かせない船舶・コンテナの製造及び港湾サービスを手掛けるのが中遠海運国際香港 (00517)と招商局港口 (00144)になります。コロナ禍や米中摩擦下でも米中貿易量は増えており、更に船舶及びコンテナ需要は伸びていきます。この両銘柄は将来に渡って恩恵を受ける見込みのため高配当銘柄として固いと思います。
☆中国(香港・本土)の石炭銘柄 株価は2/26
銘柄 | 配当利回り | 株価 |
エン州煤業(01171) | 8.82% | 7.19 HKD |
中国神華能源(01088) | 9.35% | 14.74 HKD |
石炭銘柄は長期保有はお勧めできませんが、5年ぐらいの短期であればまだまだ優良な高配当銘柄に該当すると思います。エン州煤業(01171)、中国神華能源(01088)どちらも中国を代表する石炭銘柄ですので世界的に需要が縮小しても最後まで高配当を維持できると予想します。
☆中国(香港・本土)の建設銘柄
銘柄 | 配当利回り | 株価 |
中国建築国際 (03311) | 6.17% | 5.35 HKD |
海螺水泥(00914) | 4.37% | 49.9 HKD |
建設銘柄は高配当銘柄が少なく、中国建築国際 (03311)のみになります。インフラ投資も昔ほど勢いがなく、配当金ライフの保有銘柄としては厳しいと考えております。セメント業界の海螺水泥(00914)も2000年前半はずいぶんお世話になりましたが、魅力がなくなってきています。
☆中国(香港・本土)のREIT、ETF
銘柄 | 配当利回り | 株価 |
春泉産業信託(01426) | 6.57% | 2.80 HKD |
Global X Hang Seng High Dividend Yield ETF(03110) | 4.75% | 28.2 HKD |
個別銘柄でなくREITやETFで高配当銘柄を挙げてみました。春泉産業信託(01426)は10年ほど保有していますが、ずっと8%前後の高配当を維持しています。ここ2年ほどは配当利回りが7%を下回っており、昔ほどの勢いはなくなりましたが、まだまだ配当金ライフで重要な銘柄と認識しています。
Global X Hang Seng High Dividend Yield ETF(03110)はハンセン銘柄の高配当ETFで個別銘柄では不安だという方におススメです。購入したら放置しておいても勝手に高配当を享受できるため忙しい方や銘柄選択を煩わしい方に向いています。但し、ETFには別途手数料が掛かり受け取り利回りが更に低くなる点にご注意ください。
以上、高配当銘柄について幾つか取り上げてみました。コロナ禍でも高配当を維持している銘柄が多く、配当金ライフを実践する私にとって重要な市場であることを再認識しました。
中国株は高配当銘柄が多く、どの銘柄を選択するか迷ってしまいます。そんな時、私が配当金ライフ保有銘柄で重視するのは分配回数です。毎月一定額の配当金収入を目指しているので、年1回より複数回貰える銘柄を選択します。
また、外国株で配当金を受け取る時に注意が必要なのは外国税の有無です。中国株の場合は特殊で登記地によって課税率が変わります。登記地が香港の場合は非課税(0%)で中国本土の場合は10%掛かります。各銘柄の登記地がどこかは分かりにくいですが、次のように考えてもらえれば大体当てはまります。
登記地が中国本土の銘柄(全上場銘柄の3割程度)
H株、レッドチップ株、A株、B株
登記地が香港の銘柄
上記以外
今回、配当利回りをチェックした銘柄がどちらに当てはまるかというと、春泉産業信託(01426)は登記地が香港(外国税0%)、それ以外の銘柄は全て登記地が中国本土(外国税10%)となります。
国内の源泉徴収税(20.315%)にプラスして掛かる外国税の存在は意外と手取りを減らしてしまいます。外国税も含めた銘柄選択をおススメします。
私の経験が皆さんの役に少しでも立てば幸いです。金融資産を少しでも効率的に運用して生活の助けとなればと思います。