コロナワクチンの接種が各国で始まり、欧米では新規感染者数が大幅に減ってきました。まだまだ油断はできませんが、やっと終息の兆しが見えてきましたね。
株式市場は早くもコロナ終息を見込んで活況になっています。少しバブルの様相を帯びてきたため銘柄選びは慎重に行おうと思います。
現在の状況で私が注目するのは銀行株です。コロナショックで配当停止、もしくは減配を強いられた銀行が多く、株価も大きく下がっています。しかし、経済活動が元に戻れば銀行株は高配当銘柄に復帰するため、株価の戻りが遅い今のタイミングで仕込んでいこうと思います。
今回は中国の銀行株を調べてみました。コロナショックから一足早く回復した中国でも配当状況にばらつきがありますのでそれらを紹介していきます。
☆香港市場の銀行株
銘柄 | 配当利回り | 株価 |
HSBC(00005) | 無配 | 45.55 HKD |
渣打集団(02888) | 無配 | 52.95 HKD |
ハンセン銀行(00011) | 3.96% | 150.60 HKD |
中国工商銀行(01398) | 4.95% | 5.02 HKD |
中国農業銀行(01288) | 5.94% | 2.86 HKD |
招商銀行(03968) | 6.94% | 65.35 HKD |
中国銀行(03988) | 6.62% | 2.72 HKD |
交通銀行(03328) | 6.50% | 4.46 HKD |
重慶農村商業銀行(03618) | 5.68% | 3.52 HKD |
英国資本の「HSBC」と「渣打集団」は無配のままです。ただ英国でもワクチン接種が進み、新規感染者も急減していることから復配も近いと見ています。株価もコロナ前の8割まで戻ってきました。市場も復配が近いと見ているのではないでしょうか。
英国資本銘柄の低迷に対し、中国資本の銀行株は軒並み高配当を維持しています。「招商銀行」や「中国銀行」は配当利回りが6%後半と高水準になっています。株価は「招商銀行」以外、コロナ前に戻っていない状態で仕込むには良いタイミングだと思います。
中国株は高配当銘柄が多く、どの銘柄を選択するか迷ってしまいます。そんな時、私が配当金ライフ保有銘柄で重視するのは分配回数です。毎月一定額の配当金収入を目指しているので、年1回より複数回貰える銘柄を選択します。
そのため年1回の配当が大半を占める中国資本の銀行より、4半期毎に配当金が貰える「HSBC」を重点的に仕込むつもりです。もちろん中国資本の銀行も仕込む予定ですが、比率は低くする予定です。
☆中国本土市場の銀行株
銘柄 | 配当利回り | 株価 |
北京銀行(601169) | 5.38% | 4.83 元 |
南京銀行(601009) | 4.67% | 8.78 元 |
上海浦東発展銀行(600000) | 5.20% | 10.97 元 |
華夏銀行(600015) | 3.93% | 6.36 元 |
中国本土市場の銀行は香港市場に比べて配当利回りが低めです。配当金も年1回なのでそこまで魅力的ではありません。
外国株で配当金を受け取る時に注意が必要なのは外国税の有無です。中国株の場合、登記地で課税率が変わります。登記地が香港の場合は非課税(0%)で中国本土の場合は10%掛かります。各銘柄の登記地がどこかは分かりにくいですが、次のように考えてもらえれば大体当てはまります。
登記地が中国本土の銘柄(全上場銘柄の3割程度)
H株、レッドチップ株、A株、B株
登記地が香港の銘柄
上記以外
今回、配当利回りをチェックした銘柄がどちらに当てはまるかというと、HSBC、渣打集団、ハンセン銀行は登記地が香港(外国税0%)、それ以外の銘柄は全て登記地が中国本土(外国税10%)となります。
国内の源泉徴収税(20.315%)にプラスして掛かる外国税の存在は意外と手取りを減らしてしまいます。外国税も含めた銘柄選択をおススメします。
私の経験が皆さんの役に少しでも立てば幸いです。金融資産を少しでも効率的に運用して生活の助けとなればと思います。