☆ まとめ
● 日本株式と同じ取り扱い
● 配当(REITでは分配金と表記)は年2回
● 新型コロナの影響下でも物流施設主体型、住宅主体型はリスク低い
● コロナショックが落ち着けばホテル主体型が狙い目
1. 不動産投資信託(REIT)の取引き
不動産投資信託(REIT)とは
投資者から集めた資金で不動産への投資を行い、そこから得られる賃貸料収入や不動産の売買益を原資として投資者に配当する商品を指します。その収益の大半を分配金として投資家に還元していることから、相対的に高い利回りや安定した分配金が期待できる商品です。
証券会社
日本のどの証券会社でも取り扱っています。
楽天証券が使い易いです。
手数料
日本株と同じ取り扱いです。
配当金
年2回の配当(REITでは分配金と表記)を出す会社がほとんどです。 株式よりも高利回りを狙うならREITが選択肢に入ります。
2. 高配当銘柄
20年4月時点で東証に約60社上場していますが、コロナショックの影響でほぼ全銘柄高配当に該当します。その中で私が注目する銘柄を記載します。
今回のコロナショックでホテル主体型、商業施設主体型、オフィス主体型は減配の可能性を考慮し除外しています。(20年3月26日の日本経済新聞でジャパン・ホテル・リート投資法人が20年12月期の分配金を未定と発表)
物流施設主体型
コード | 銘柄名 | 分配金利回り | 決算月 |
3281 | GLP投資法人 | 4.21% | 2月 / 8月 |
3249 | 産業ファンド投資法人 | 4.14% | 1月 / 7月 |
8967 | 日本ロジスティクス | 5.96% | 1月 / 7月 |
GLP投資法人
物流施設の開発・運営等の国際的大手で減配リスクは低い。
産業ファンド投資法人
物流施設に加えて空港、データセンター、企業のR&D施設も投資対象としている。ポートフォリオは物流施設56%、経済インフラ施設27%、企業のR&D施設17%である。物流施設以外はコロナショックの影響で一時的に厳しいが、旗艦物件として「羽田空港メンテナンスセンター」を持つので長期的には安定収入が見込める。
日本ロジスティクスファンド投資法人
三井物産をスポンサーとし、物流施設特化型としては最も早い2005年5月に上場。物流施設の取得競争が本格化する前に上場したこと、強固な財務基盤を背景に金融危機時でも物件取得を継続できたことで首都圏に多くの物流施設を有する。人口増がしばらく続く首都圏を基盤としているため減配リスクも低い。
住居主体型
コード | 銘柄名 | 分配金利回り | 決算月 |
3459 | サムティ・レジデンシャル投資法人 | 6.43% | 1月 / 7月 |
8979 | スターツプロシード投資法人 | 5.43% | 4月 / 10月 |
8986 | 大和証券リビング投資法人 | 4.82% | 3月 / 9月 |
サムティ・レジデンシャル投資法人
関西基盤のサムティグループが運営。住居の中でも特にシングル・コンパクトタイプへの投資を重視している。地域別で見ると利回りの高い地方を主な投資対象としている点が特徴で、長期的に安定収入が見込める。
スターツプロシード投資法人
他の住居系REITと比べて首都圏近郊の投資比率が高く、都心の投資比率が低い。賃料変動が小さい特性を持つため減配リスクが低い。
大和証券リビング投資法人
賃貸住宅、ヘルスケア施設(高齢者施設)に特化しており、近年ヘルスケア施設の比率を高めており、長期的に安定収益が期待できる。
追記1
コロナショックが落ち着き、訪日客数に改善が見られた場合は、ホテル主体型REITが選択肢に入ってきます。現時点での分配金利回りは当てになりませんが、将来に向けて仕込みたい銘柄です。
ホテル主体型
コード | 銘柄名 | 分配金利回り | 決算月 |
8985 | ジャパンホテル投資法人 | 10.59% | 12月 |
3287 | 星野リゾート投資法人 | 6.89% | 2月 / 8月 |
ジャパンホテル投資法人
インバウンド需要を取り込み、レジャー宿泊需要が強い都市部やリゾート地へ選別投資を図る。ビジネスホテル、リゾートホテル、シティホテルに特化しており、コロナショックが落ち着けば安定収益を期待できる。
星野リゾート投資法人
日本全国のホテル、旅館及び付帯施設に物件を持ち、コロナショックが落ち着けば高配当が期待できる。
追記2
海外リートは日本と同程度の分配利回りですが、リスク分散の点で選択肢に入れた方が良いと思います。銘柄を挙げると、スプリングリート、豪州リート、米国リートが挙げられます。20年1月より外貨建ての投資信託(ETF、REIT)の外国税が撤廃されたので手取りの分配金利回りも19年より高くなります。
注意)外国税が撤廃されたのは国内籍の投資信託で香港籍のスプリングリートは対象外です
コード | 銘柄名 | 分配金利回り | 決算月 |
1426 | スプリングリート | 7.75% | 3月/9月 |
1555 | 豪州リート | 5.14% | 奇数月 |
1659 | iS米国リート | 3.06% | 2月/5月/8月/11月 |
スプリングリート
中国本土の収益不動産を主たる投資対象としており、具体的には北京のビジネス中心地区(CBD)にあるプレミアム・グレードのオフィス・ビル2棟及び英国不動産を保有しています。香港証券取引所のREITのため中国株式と同じ取り引きになります。
豪州リート
オーストラリア証券取引所上場の豪州REITインデックスファンドに投資したETFになります。東京証券取引所のREITのため日本株と同じ取り引きになります。
iS米国リート
米国上場REITで構成される指数と連動を目指すETFになります。豪州リートと同じで日本株と同じ取り引きになります。
REITは株式と比べて高配当を期待できます。従って、配当金投資には是非とも組み込んでおきたい商品だと思います。新型コロナの影響で暴落している20年4月を絶好の買い場と考え、国内/海外REITを買い増しする予定です。
引き続き配当金ライフ構築の資金を捻出していくためにも無駄な支出を継続的に抑えていこうと思います。 私の経験が皆さんの役に少しでも立てば幸いです。金融資産を少しでも効率的に運用してゆとりある生活につながればと思います。